格安SIMは都市部の混雑に弱い?田舎で電波が弱いは本当なのか?

よく格安SIMは都市部の混雑に弱いとか田舎で電波が弱いという話を聞くことがあります。
あとは地下鉄の○○駅使えないで使えないという類の話もよくあるかと思います

こういった話は本当なのか? 検証してみたいと思います。

格安SIMは都市部の混雑に弱いのか?

例えば渋谷などの繁華街やサッカー場、野球場、コンサート会場といった人ごみで格安SIMは使えないという話をしている人がいます。

これが本当なのか検証してみましょう。

ではまず格安SIMの仕組みのおさらいから

格安SIMを提供しているMVNO業者は通信キャリア(図ではドコモ)と契約をして格安SIMのサービスを提供しています。
図を見ていただけると判りますが基地局からドコモのネットワークまではドコモと契約をしたスマホであろうと格安SIMで契約をしたスマホであろうと同じネットワークを通って接続されます。

言い換えると場所ごとに差はなくて格安SIMで契約したスマホがつながりにくい場合はドコモで契約したスマホもつながり難いということになります。

なのでもしその場所でつながり難いのであれば通信キャリアの設備が足りていないという事になります。

格安SIMは田舎で電波が弱い?

これも実は都市部の話と同じで基地局はキャリアの設備を利用しているので格安SIMだけが電波を掴みにくいということは有りません。

なので北海道や九州(福岡、長崎、熊本、佐賀、大分、宮崎、鹿児島)などでも通信キャリアと同じように接続できます。
なのでもしその場所でつながり難いのであれば通信キャリアの設備が足りていないという事になります。

また、下図のように通信キャリアとMVNO業者は1か所で接続しているので日本全国どこの場所でスマホを利用しても通信キャリアの網に入った後は同じ速度になります。

逆に言うとその場所に強い、通信キャリアを利用した格安SIMを選ぶと良いと思います。

では、なぜ格安SIMは通信速度が遅いという話があるのか?

実は格安SIMを利用した場合の通信速度が遅くなる原因としては下図(再掲)の赤い部分にあります。
これは通信キャリアとMVNO業者が契約をしている容量でここの部分が足りなくなると速度が遅いという事になります。

特にお昼休みなどは日本全国で一斉に利用し始めるのでかなりの通信量が発生します。
この通信量が契約している容量よりも大きくなると速度が遅いという状況になります。

ただ、これは先ほども書きましたが通信キャリアとMVNO業者が繋がっている場所は一か所なので日本全国どこから利用しても同じ状況になります。

※MVNO業者によっては地震などの災害時に利用できなくなることを避けるため二か所以上で接続している業者もあります。
 ただし、容量の管理はまとめて行われているので1か所接続と同じようになります。

格安SIMは都市部の混雑に弱い?田舎で電波が弱いは本当なのか?まとめ

このお話は全くの都市伝説のようです。
まあ、場所ごとの設備は通信キャリアのものを共通で利用しているので格安SIMだけが問題となるという事は無いですよね。

ただ、地域によっては元々通信キャリアの設備が弱くてつながり難いという場合もあるのでその地域に強い通信キャリアを選ぶと良いと思います。

では再度格安SIMが遅くなってしまう場合をまとめると

  • 利用している場所の通信キャリアの設備が不足している(場所ごとに発生)
  • MVNO業者が通信キャリアと契約している容量が不足している(全国一律で発生)

となります。

あともう一点
これは格安SIMの問題ではありませんがご利用になっている端末が「FOMAサービスエリア」に対応していない場合は山間部などで電波が入りにくいという状況が発生する可能性があります。

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